優れた工芸品や興味深い展示が充実している超一級の博物館で、シンガポールの華やかなプラナカンのコミュニティや歴史に触れましょう。
プラナカン博物館は、プラナカンの伝統文化を知るためには必見のスポットといって間違いのない場所です。宝飾品、家具、テキスタイルなど、世界一と言われているプラナカン工芸品コレクションを所蔵し、3階分のフロアに広がる10の常設展に展示しています。
参加型展示
この博物館では、中国、マレー、インドの要素から成る東南アジアの混合文化のさまざまな側面を、参加型マルチメディア展示で紹介しています。
見どころは、12日間にわたって行われる結婚式、シンガポール史におけるプラナカン名家のエピソード、その文化を手放すことなく発展した今日のプラナカンの様子など。
豊かな遺産
つまり、プラナカンの伝統は「適応」の物語なのです。「プラナカン」とは、マレー語で「この地で生まれた」という意味。数世紀前に、東南アジアの女性と結婚した外国貿易商人の子孫のことです。
シンガポールのプラナカンコミュニティの大半を占めているのは、中国系プラナカン――19世紀に、ペナンやシンガポールの活況だった港に定住した中国人貿易商人の子孫です。
ネオクラシカル様式の保存建築物
プラナカン博物館は、昔、学校だった壮麗な建物を利用しています。現在はナショナル・モニュメントとなった旧「道南学校」が建てられたのは、1912年。海峡植民地に初めて設立された福建人のための近代的な学校でした。
知られざる事実をご紹介しましょう。この建物のレイアウトは、海峡植民地のバンガローと呼ばれる建物が基になっています。中央ホールを囲むように部屋が配置され、手洗いや厨房は本館の外に置かれています。