賑やかなシェントンウェイに立地するシンガポール・コンファレンス・ホールは、ナショナル・モニュメントであると同時に、現在のシンガポール・チャイニーズ・オーケストラ(SCO)の拠点でもあります。

かつてはシンガポール・コンファレンス・ホール&トレード・ビルディングとして知られていたシンガポール・コンファレンス・ホールは、シンガポールが独立を勝ち取った1965年の完成以来、その場所に建ち続けています。

歴史を刻んだホールを歩く
シンガポール・コンファレンス・ホールのコンコース

シンガポール・コンファレンス・ホールに一歩足を踏み入れると、「二胡」(2本弦の楽器)の音色や「グーチン」(古琴:7本の弦を持つ中国の楽器)の美しい旋律に包まれることでしょう。しかし、1965年から2001年までの間、この建物はシンガポール全国労働組合会議の本拠地でした。

2010年にナショナル・モニュメントに指定されたこの歴史的なランドマークは、シェントンウェイでは初の現代的なビル。そのレンガと基礎部分は、シンガポールの「三水」婦女たち(中国の三水地区から移住してきた女性の初期移民で、赤い頭巾をかぶっていたことで知られている)が敷設したものです。

この建物は1960年代のシンガポールの都市建築を象徴するもので、熱帯の熱さをしのぐための片持ち屋根やテラスを備えています。 

ここ数十年で、シンガポール・コンファレンス・ホールでは数々のすばらしいイベントが行われてきました。ナショナル・デー・ラリーのスピーチ、スピーク・マンダリン・キャンペーンの発足、1969年の近代シンガポールの建国150周年を祝う国賓晩餐会などはその好例です。 

現代のミュージシャンたちが集う場所
シンガポール・コンファレンス・ホールの834席のコンサートホール

2001年にシンガポール全国労働組合会議がビルを退去した後、この建物は1,470万ドルをかけて改装され、シンガポール・コンファレンス・ホールとして再オープンしました。

最も新しい改修工事は2017年に完成し、コンサートホールの音響や、建物内のアクセシビリティ、建物外の景観に手が加えられています。

かつてはシンガポールの業界のリーダーや労働者たちが集ったこのビルのオーディトリアム。現在では834席のコンサートホールに生まれ変わり、SCOの才能あふれるマエストロたちの拠点となっています。

賃金や労働条件についての議論に代わって、ホールの観客は「胡琴」(弓で弾くスパイクフィドル)の物悲しい音色やディーズ(竹笛)の耳から離れないトリル、何百年もの時を思い起こさせるハーモニーを耳にすることができます。

お好きな夜にホールに席をとれば、雲南の曲にきっと魅了されることでしょう。美しい山々を望む風景を思わせるリサイタルや、宋朝の民族音楽を讃えるボーカルパフォーマンスに包まれる夜をご堪能ください。

見どころとアクティビティ

Mother's Day Concert(母の日コンサート)

中国文化において親孝行は最も重要な要素のひとつ。SCOが年に一度開催するこのコンサートは、家族連れにとって心温まる体験となるはずです。

Rhapsodies of Spring(春のラプソディー)

毎年恒例のイベントで中国正月を祝いましょう。伝統的なお祭りの音楽や最近のメドレー、人気の中国のポップスまで幅広い楽曲をお楽しみいただけます。

Young Children's Concert(小さな子のためのコンサート)

毎年恒例の人気コンサートでちびっ子たちの感性を刺激しませんか。繊細な中国音楽の世界と伝統的な楽器を掘り下げたコンサートをご堪能ください。