「福建語」(中国南部の方言)「ズーチャ」は、直訳すると「焼く・炒める」。中国家庭料理の影響を受けた料理のことを指す言葉で、分かち合うという意味があります。
チリクラブなどのよく知られた海鮮料理から、たっぷりの麺料理やジューシーなポークリブまで、ズーチャ風の食事となれば選択肢は無限。お財布にやさしい宴会料理を求めている人も、ローカルなごちそうを求めている人も、きっとご満足いただけるはずです。おすすめの店をご紹介しましょう。
瓊榮記海鮮(ブキ・メラ)
瓊榮記海鮮(ケン・エン・キー・シーフード)で伝統の味を体験してみましょう。1950年代に海南人の夫婦、ロー・ペク・ヤーとコー・ヨク・ジョンが創業。美味しいズーチャ料理を作って50年超の家族経営のレストランです。
その名前に騙されてはいけません。確かに海鮮料理がメニューに載っていますが、この店の自慢はショウガとタマネギを使った鹿肉料理や、ナマコ入り土鍋豆腐など、バリエーション豊富な肉料理と野菜料理です。初めて店を訪れる人は、平打ちのライスヌードルの中華炒めに生卵の黄身を添えた料理「ムーンライト・ホーファン」をぜひお試しください。
瓊榮記海鮮 124 Bukit Merah Lane 1 #01-136, Singapore 150124 +65 6272 1038 毎日 正午〜午後2時30分、午後5時〜午後10時
双厨菜館(コモンウェルス)
一つ忠告しておきましょう。コモンウェルス地区にあるこの珠玉の食堂は、ご飯時には大行列になりがちです。なので、行列を避けるには平日の午前11時30分か午後5時30分に訪ねるのがいいでしょう。
店のメニューには魅力的な料理が多彩に並んでいます。ただし、ユニークな味を求める冒険心豊かな人は、練乳パウダーをかけたバターポークリブにトライするべき。揚げた豚肉は理想的なカリカリ感。練乳パウダーで甘みと塩気のバランスが完璧です。
双厨菜館 116 Commonwealth Crescent #01-129, Singapore 140116 +65 6472 5361 毎日 午前11時30分〜午後2時30分、午後5時〜午後11時30分
シーガー・ビレッジ(カラン)
全島にレストランを展開するハラルフードチェーンシーガー・ビレッジでは、多種多様な野菜料理、海鮮料理、肉料理を楽しめます。「シーガー(Segar)」とはマレー語で「新鮮」という意味。まさにその名のとおり、新鮮な農産物でつくる定番ズーチャ料理を提供しています。
海鮮のごちそうをお望みならば、ケロン地区の「シーガー・ビレッジ」がおすすめです。ティラピアのバーベキュー、ソルトエッグソトン(イカ)や蒸したシーバスなどが登場する4~6人の団体向けのセットを各種取り揃えています。
シーガー・ビレッジ 19 Sims Way, Singapore 388831 +65 6547 1031
毎日 午前11時30分〜午後2時30分、午後5時30分〜午後11時30分
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ニュー・ウビン・シーフード(シティホール)
沖合に浮かぶ聖域のような島プラウ・ウビンに、「ニュー・ウビン・シーフード」という小さな食堂がひっそりと開業。長年かけて大きくなったこの食堂は、全島に数店舗を構える地元で評判のレストランチェーンになりました。本格的なカンポン(昔ながらの村)風シーフードを味わいたいときには、うってつけの店です。
チリクラブやフィッシュヘッドカレーなどの地元で人気のシーフード料理のほかに、米国産リブアイステーキ、ベイビーバックリブのバーベキュー、フライドポテトとランチョンミートなど、シンガポール風にアレンジした欧風コンフォートフードも食べることができます。最も都心にあるのは、シンガポールのシビック・ディストリクトにあるチャイムス店です。
ニューウビン・シーフード・アット・チャイムス 30 Victoria Street #02-01B/01C, Singapore 187996 +65 9740 6870
毎日 午前11時〜午後3時、午後5時30分〜午後10時
華友園海鮮(イースト・コースト・ロード)
シンガポール式の共食を経験できる華友園は、イースト・コースト・ロード沿いにある食堂です。1970年代から昔ながらの海鮮料理を出しています。この中華料理店は、チャーミングな植民地時代のバンガロー内にあり、居心地の良い屋内ダイニングエリアと、日よけで守られている屋外の席があります。
シェフのテオ・アー・チャイ率いる10人の厨房チームは、平たいライスヌードルを使ったララ・カルム・ホー・ファンや角切牛肉の黒胡椒炒めなど、幅広い定番ズーチャ料理をつくることで知られています。
華友園海鮮 462 Upper East Coast Road, Singapore 466508 +65 6442 9313
毎日 午後4時~午後11時30分
JBアーメン・レストラン(ゲイラン)
仕事上がりのシェフはどこで食事を取るのか、不思議に思ったことはありませんか? その好奇心を満たし、おなかもいっぱいになる場所が、JBアーメンです。地域の店ながら、コーナー・ハウスのジェイソン・タン、ラビリンスのハン・リ・グァン、キュアのアンドリュー・ウォルシュといったシンガポールトップの地元出身シェフたちが軽食をとる人気スポットです。
経営しているのは、オーナーでシェフとしてもベテランのワン・フェン。クアラルンプールの料理見習いだった14歳から30年のキャリアの持ち主です。シェフのワンが手掛ける名物料理「ホワイトペッパークラブ」は、身の詰まったスリランカ産カニにショウガ、ワケギ、サラワクホワイトペッパーで味付けしたものです。
JBアーメン・レストラン 534 Geylang Road, Singapore 389490 +65 6741 2418
毎日 午後5時30分~午前2時30分
国成餐室(ケオン・サイク・ロード)
古風なしつらえで、37年の歴史をもち、地元のグルメたちの間で高い評判を得ている国成餐室は、本格的なダイニング体験を広げたいグルメにとって理想的な立ち寄りスポットです。
ミシュラン「ビブグルマン」 に選出されたこの広東風レストランは、スープが濃厚で味わい深いビッグプロウンビーフン(米粉を使った細い麺)スープで有名です。その他のおすすめ料理は、昔ながらの短冊に広東語で書かれ、美食好きが注文前に目を通せるように壁に貼ってあります。
マンダリンに精通していない方には、カイラン(芥藍/中国の葉物野菜)炒め、エビペーストチキン、素焼きの器でつくるヨンタォフー(挽き肉や魚のすり身がたくさん入った豆腐を主な材料とする客家中国料理)がおすすめです。
国成餐室 30 Keong Saik Road, Singapore 089137 +65 6223 2005
月曜日〜日曜日 正午~午後2時、午後5時〜午後11時