街中が人々の熱気に包まれ、カラフルな色彩とお祭り気分一色に染まる旧正月は、見どころが満載。体力を十分蓄えて参加しましょう。
春節とも呼ばれる旧正月は、間違いなく中国の暦において最も重要な行事でしょう。伝統的な神々と一族の祖先を敬うひと時として、昔から大切にされてきました。
今年の祝祭は少し控えめになっていますが、多彩な祭事が全島でにぎやかに繰り広げられているので、お祭り気分に浸ることはできます。友人や地元の家族と会ってマンダリン・オレンジを交換し、お祝いのごちそうを大いに味わいながらお祭り気分を満喫する、自分なりの方法を見つけましょう。
必見の祝祭
中国正月のお祭り行事にどっぷり浸かってみたい方は、チャイナタウンの歴史的な地区を訪れてみましょう。この地区には中国正月が始まる前から美しいデザインの提灯が並び、ストリート・ライトアップが正月気分を盛り上げます。
オープニング・セレモニーの公式ライトアップは2022年1月7日に開催されます。このイベントでは、五感を刺激するショーを楽しむことができます。オフラインとオンラインで軽食や伝統的な品々を売る屋台にご期待ください。バーチャルゲーム、コンテスト、オンラインワークショップがたくさん揃っている「チャイナタウン・フェスティバル」ソーシャルメディアページにアクセスしましょう。
伝統、慣習、そして信仰
このシーズンの色と言えば、間違いなく赤でしょう。赤は、子どもや若い親戚に配られるお金の入った封筒(いわゆるお年玉)、「紅包(ホンバオ)」の色です。また、人々は新調したての明るい赤の色合いの服を着ます。
さらに目を引くのは、大掃除を終えたシンガポール中の家に飾られる深紅色の装飾です。例えば、門に吊るした提灯、出入り口に飾る春の二行連句、黄色い果実が「金」や繁栄を象徴するキンカンの木に飾る明るい色のリボンなどにも赤が使われます。
家族で楽しむ祝宴
中国正月の中心となるのは、家族とのひとときです。家族や親戚が集い食卓を囲むのが「定番の風景」となっています。
その典型が、昔からニューイヤー前夜に行われている親族同士の夕食会です。1年で最も重要な食事を愛する家族と楽しむために、人々は急いで家に帰ります(かなりの遠隔地から帰る人々もいます)。
そして、親戚や友達を訪問し、新年の幸運を祈る言葉を伝えて大切な人々とのひとときを楽しみます。
この祝祭のいわれは、中国の民俗伝承に登場する伝説の野獣「ニエン」。かつて春が訪れる度に、村々を襲っていたこの野獣は、赤色と大きな騒音によってのみ追い払うことができたと言い伝えられています。そのため、このお祭りでは、ニエンを追い払うため、いたるところで爆竹を鳴らす習慣があります。