空に突き抜けるような超高層ビルが立ち並ぶシンガポールは、ただのコンクリートジャングルではありません。自然に囲まれた大都市シンガポールでは、サステナビリティが未来に向けたビジョンの中心に位置付けられています。活気あふれる都市の風景には緑豊かな自然環境が違和感なく溶け込んでおり、多様な植物と動物が生息しています。
美しい公園、自然保護区の静かな島、マングローブが生い茂る林は、シンガポールが誇る美しい自然のほんの一部に過ぎません。自然の中を散策し、ライオンシティ・シンガポールの自然を体感してみましょう。
ウビン島
多様な生態系が形づくられ、さまざまな野生生物が生息する自然保護区、ウビン島は理想的な行楽地です。
チャンギ・ポイント・フェリーターミナルからバムボートに乗って、シンガポールの南岸沖に浮かぶこの島を目指します。サイクリング(自転車は桟橋の近くでレンタルできます)、ハイキング、島の奥地の探検をして1日を過ごすことができます。
写真を撮りたいなら、短距離のハイキングで行かれるプアカヒルや、ジェジャウィタワーの上から、島の全体を見下ろすことができます。
島の南東部に突き出た部分に広がるチェック・ジャワ湿地帯は、島で必見のスポットです。海草のラグーン、岩だらけの海岸があり、マングローブが青々と生い茂るこの場所は、驚異的な生態系の縮図です。6つの生息地をあちこち覗きながら、イカ、シオマネキ、シャコが見つけられるか目を光らせておきましょう。
アクセス:チャンギ・ポイント・フェリーターミナルからバムボートで10分(片道S$3)
Changi Point Ferry Terminal. 51 Lorong Bekukong, Singapore 499172. +65 6542 7944
スンガイ・ブロー湿地保護区
生態学的に興味深い動植物の宝庫であるこの広大なマングローブの森は、動物好きなら必ず訪れるべき場所です。
シンガポール初のアセアン・ヘリテージ・パークには、トビハゼ、カニ、クラゲだけでなく、カワウソやクロコダイルまで生息しています。
カメラや双眼鏡を木立に向けておくと、思いがけない鳥の姿を目にすることができるかもしれません。スンガイ・ブロー湿地保護区は、メダイチドリやシベリアオオハシシギのような珍しい渡り鳥の渡来地です。
Sungei Buloh Wetland Reserve. 301 Neo Tiew Crescent, Singapore 718925. +65 6794 1401
毎日 午前7時~午後7時
ラブラドール自然保護区
第二次世界大戦時の要塞の跡地であるラブラドール自然保護区は、歴史と自然が絡み合う自然保護区です。
サザン・リッジーズと呼ばれる10kmにわたって広がる緑地沿いに位置するこののどかな場所からは、海の崖側の素晴らしい景色を一望できます。
この静かな空間を探索していると、機関銃の支柱やさまざまな大砲などの第二次世界大戦の武器の残骸を見つけることがあります。
公園の最南端にあるピンク色のバーレイヤー・ビーコンは、夕暮れ時には格好の撮影スポットになります。この建物はかつて船を誘導する航路標識として使われていました。
コースタル・パスやネイチャー・パスなどの自然の中の遊歩道は、一汗かきたいトラベラーに最適なコースです。ブキ・チャーミン・ボードウォークからは、海岸沿いの絶景を楽しむことができます。
Labrador Nature Reserve. Labrador Villa Road, Singapore 119187.
毎日 午前7時~午後7時
シンガポール植物園
シンガポールでこよなく愛される緑地の1つであるシンガポール植物園はユネスコ世界遺産です。自然を愛する人にとって夢のような場所でもあります。
広さ約242,000平方メートルの自然のままのスペースは、1859年に最初に設立されました。地元の家族連れ、自然愛好家、ジョギングする人など、屋外でのんびりしたい人々に人気のスポットになっています。
スワン・レイクのパビリオンでくつろぎながら白鳥やカメを見つけたり、サンダイヤル・ガーデンの翡翠のような緑色の池でリラックスしたり、国立蘭園の60,000万本のランを鑑賞したりできます。
運が良ければ、ショー・シンフォニー・ステージで音楽の生演奏を鑑賞することもできます。このステージでは時々シンガポール交響楽団の演奏会が行われています。
Singapore Botanic Gardens. 1 Cluny Road, Singapore 259569 1800 471 7300
毎日 午前5時〜午前0時
セントラル・キャッチメント自然保護区
街の中心部に位置するセントラル・キャッチメント自然保護区には、2,000ヘクタールにおよぶ深い森が広がり、豊かな緑の中を縫うように20kmのトレイルと遊歩道が張りめぐらされています。
この雄大な緑地にはさまざまな種類の動物が生息しており、運が良ければ、ジャワマメジカ、目の大きなスローロリス、さらには珍しいモモジロリーフモンキーの姿を見ることができるかもしれません。
この自然保護区の主要な見どころの1つに数えられているのが、マクリッチ・ツリートップ・ウォークです。高くそびえるこのつり橋からは、林のドームのパノラマビューが見えます。
ブキ・ピアスとブキ・カランを結ぶ全長250mの橋をのんびり歩きながら、髪に受ける風と顔に当たる暖かい陽差しを感じてみましょう。
バードウォッチングがお好きな方には、森の眺望をほしいままにできる7階建ての展望ポイント、ジェルトン・タワーの一番上まで行ってみることをおすすめします。
マクリッチ・ツリートップ・ウォークへの行き方:バス(52、132,163系統)に乗り、ビーナス・ドライブにあるESSOのスタンドの前で降ります。入り口はそこにあります。ペタリン・トレイルをたどって往復6kmです。
TreeTop Walk. 601 Island Club Road, Singapore 578775. 火曜日~金曜日 午前9時~午後5時、土曜日・日曜日 午前8時30分~午後5時